大阪に本社を持たれている(株)イングの青木辰二代表が
平成19年4月〜平成20年9月の間に産経新聞夕刊に連載
されましたコラムを毎週水曜日に1本ずつご紹介します!
是非、子育ての参考にしてみてください!


2016.05.04 お金の価値!

 授業で子供たちに向かって、こんな話をしたことがあります。

 「この1回の授業に、みなさんの保護者の方がいくら支払っているか知っていますか? お店に行ってお金だけ払って品物は持って帰らない、こんなばかな話はないですよね。みなさんもこの1回の授業をしっかり聞いて何かを持って帰りなさい。保護者の方が支払ってくれているお金には『みなさんを思う気持ち』が込められているのです。それを忘れてはいけません」

 子供にお金の話をするのはいやらしい、と思われる方もいるかもしれません。しかし、子供のうちから「お金の価値」について考えさせることは非常に大切だと思います。「お金の価値」を知ることによって、「お金を無駄にするまい」という気持ちが生まれます。そしてまた、普通は親が苦労して働き、稼いだお金ですから、親への感謝や労働の意味を知ることにもつながるでしょう。

 「無駄遣い」は良くありませんが、お金を使うことが悪いわけではありません。節約も大切ですが、ときには贅沢をしてみるのもいいでしょう。いつもより高級なレストランに行って、家族で食事をしてみてはいかがでしょう。「お金はかかったけど、それ以上の値打ちはあったね」。そんな体験も時には必要かもしれません。

 普段の生活の中で「お金の価値」について考えさせ、「お金の大切さ」を教える。これも大切な教育のひとつではないでしょうか。

<2007年10月19日 産経新聞 夕刊>

 

2016.05.11 時間の使い方!

 3歳から9歳の子供を持つ保護者1000人に「子供の習い事」について尋ねたところ、81.9%が何らかの習い事をしていると答えたそうです。年少でも66.3%、小学2年になると93.4%に上ります。習い事をしている子供のうち、65.7%は2つ以上掛け持ちしていて、週5日以上通っている子供も10.4%いました。

 「子供にもっとゆとりを」という声を耳にすることがあります。しかし、習い事は、友人を増やしたり、さまざまな経験を通して自分の可能性を広げたりすることもできる良い機会です。

 また、こうした限られた時間の中で、時間を有効に使う大切さも子供たちは学んでいきます。

 心理学の実験では、「初頭効果」と「終末効果」があり、仕事のやり始めと終わりがけに集中力が増すといわれています。短い時間だと、中だるみも少なく集中して物事に取り組めるそうです。

 われわれ大人(親)は、習い事によって、子供に前向きな学習意欲を持たせるとともに、忙しい中での効率的かつ効果的な時間の使い方を身につけさせたいものです。

<2008年4月25日 産経新聞 夕刊>

 

2016.05.18 旬!?

 食べ物の旬がわかりにくくなっています。次の食べ物の旬はいつでしょうか。

 いちご セロリ あさり びわ トマト かつお いちじく しいたけ さば 大根 ふぐ

 冷凍技術、ハウス栽培、輸送手段の発達などにより、一年中、あらゆる食材が手に入るようになり、旬がわかりにくくなってしまいました。国語の俳句の問題で、季語と季節を答える問題は、子供たちのもっとも苦手な問題のひとつです。体験に基づく知識ではなく、テストのための暗記項目となってしまいました。

 「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」(山口素堂)
 今の季節にぴったりの、この有名な俳句も、都会の子供たちにはまったくピンときません。「ほととぎすって何?」「鰹? 一年中いるよね」「青葉は春? 夏?」という感じです。

 古来、日本人は季節を敏感にとらえ、その中で暮らしていました。それは、日本人の美意識やものの考え方とも密接につながっていると思います。現代社会で、昔の生活に戻ることはできませんが、少しでも子供たちの季節感をはぐくみたいものです。

 今晩は、旬の食材を使って、日本の四季を味わってみてはいかがでしょうか。

<2008年5月9日 産経新聞 夕刊>

 

2016.05.25 当たり前!?

 塾で子供たちを指導していると、「当たり前」のことができていない子の多いことに気づきます。また、「当たり前」のことを毎回続けている子が非常に伸びていくことにも気づきます。

 「当たり前」のことというのは、別に、「予習・復習をする」とか「毎日2時間は家で勉強する」とかいうレベルのものではありません。「あいさつをする」「返事をする」「脱いだ靴をそろえる」「先生の方を見て話を聞く」「姿勢を正して授業を受ける」というような、ごく基本的なことです。

 優れた講師ほどこれらの「当たり前」のことを徹底して指導します。粘り強く言い続けます。経験上、これら「当たり前」のことの大切さをわかっているからです。

 「当たり前」のことは意外性がないため、つい軽く見られがちです。会議などでも、奇抜な意見が尊重され、誰でも思いつくようなことは軽視される傾向にあるのではないでしょうか。

 しかし、特に教育においては「当たり前」のことを言い続ける重要性を忘れてはいけません。「前に1回言ったから…」ではなく、言い続けることが大切です。一度、「当たり前」を見直してみませんか?

<2008年5月23日 産経新聞 夕刊>

 




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