大阪に本社を持たれている(株)イングの青木辰二代表が
平成19年4月〜平成20年9月の間に産経新聞夕刊に連載
されましたコラムを毎週水曜日に1本ずつご紹介します!
是非、子育ての参考にしてみてください!


2016.04.06 生活リズム!

 子供の生活リズムの乱れが際立ってきています。6歳以下の幼児の2人に1人は夜10時以降に就寝し、3歳半の幼児の3人に1人が毎日3時間以上テレビを見ているといいます。また、朝食を「食べない」か「食べないことがある」のは、小学生の14%、中学生は20%にもなるそうです。

 これは、子供に原因がある場合もありますが、親自身の夜型生活に子供を巻き込んでいる場合が多いようです。

 「親の都合で子供を夜遅く連れ出す」「自主性を尊重すると言って、就寝時聞を子供任せにする」「親が朝起きず、子供に朝食を食べさせない」といったケースです。

 まず、親の意識を変えるべきではないでしょうか。

 子供の生活リズムの乱れは、突然キレたり、友達に乱暴したりする問題行動を引き起こす原因にもなっています。特に、睡眠リズムが乱れている幼児の問題行動の例として、「友達に『おもちゃを貸して』などと言えず、人との関係を築けない」「部屋の隅にずっと座っていて動かない」「笑顔がほとんどない」などが報告されています。

 親の生活リズムに巻き込まず、子供の基本的な生活習慣を考えて生活リズムを整えてやる。このことは、いま非常に大切な親の役割となっています。

<2007年5月25日 産経新聞 夕刊>

 

2016.04.13 親の態度?

 入学式が終わり、新学年がスタートしました。子供たちは新しい学年を迎え、期待に胸ふくらませていることでしょう。

 学校行事でよく聞くのは親の態度の悪さです。入学式で隣とおしゃべりをしたり、授業参観中にケータイが鳴って慌てて廊下に出て大声で話したり…。これは、他人への迷惑やマナーの問題はもちろん、子供の目の前で行われているという点で教育の上でも非常によくないことです。

 子供の学力に最も大きな影響を与えるのは集中力です。先生の話を集中して聞く。これができないと、いくら先生の授業が素晴らしくても学カはつきません。親の私語は、「先生の話は聞かなくてもいいよ。私語をしてもいいよ」というメッセージを子供に送っているのと同じことです。

 公共の場での大人の態度も同じことがいえます。歩行者の信号無視やゴミのポイ捨て。これらも「ルールは守らなくてもいいよ」という無言のメッセージになっているのではないでしょうか。

 昔は「世間様(お天道様)に申し訳ない」という、誰かに対して恥ずかしいという考え方がありました。今は、人にどう見られても構わない、自分さえよければいいという考えが広がっているようです。

 大人の態度は子供へのメッセージです。まず、私たち大人が変わりませんか。

<2007年4月27日 産経新聞 夕刊>

 

2016.04.20 集中力!

 学校で先生の話を聞かなかったり、授業中に立ち歩いたりする。そんな子供が最近、増えてきているようです。つまり、先生の話の面白そうなところだけに興味を示し、それ以外は聞き流す。これは、子供たちのあるものへのかかわり方に似ていないでしょうか?

 そう、テレビです。

 今は自分専用のテレビを持つ子供も少なくありません。家に帰ると、特に見たい番組もないのに、まずテレビをつける子供は多いのではないでしょうか。

 そして、面白そうなところだけを見て、あまり面白くないところは聞き流しながら、他のことをするのです。私には「聞き流しの練習」をしているようにさえ見えます。

 ひと昔前は、テレビは一家に1台で、子供は限られた時間しか見ることができず、その許された時間に夢中で見たものです。しかし、最近、アジアの5つの都市について、子供がテレビを見る時間を比較したところ、東京が一番長く、1日平均約3時間半も見ていたそうです。

 「テレビばかり見ないで勉強しなさい」。そう頭ごなしに言うのではなく、1日1〜2時間に絞り、見る番組を決めて、家族で一緒に集中して見る。家庭でのテレビ視聴のルールを親もかかわりながら決めることは、子供の集中力をはぐくむうえで、大切なことになってきています。

<2007年4月20日 産経新聞 夕刊>

 

2016.04.27 勉強好きであれ!

 文科省の「義務教育に関する意識調査」(平成17年)によると、家庭で平日「ほとんど勉強しない」小学生は17%、中学生は43%でした。塾で学習する時間を除いたものとはいえ、中学生の半数近くが家庭で勉強していないことには驚かされます。

 最近、中学生の学力が二極化しています。平均点前後の人数が多い「ひとこぶラクダ型」から、高得点層と低得点層の人数が多い「ふたこぶラクダ型」へ移行しているようです。

 ひと昔前は「いい高校からいい大学へ、そして一流企業へ」という画一的な将来像を描く親(子供)が多くいました。いまは将来像も多様化し、「そんなことではいい大学にいけないよ!」という親の文句は通用しなくなってきています。

 しかし、勉強は「いい大学」へいくためだけのものではありません。特に中学生の時期の勉強は「自分の可能性を広げる」ためのものです。勉強から逃避する姿勢ではなく、勉強に真剣に取り組む姿勢を身につけることがなにより大切です。

 イングの「講師7カ条」の一つ「勉強好きであれ」というのは、子供だけでなく、講師も常に向上を目指そう、という意味です。大人が勉強する姿勢を見せなくて、子供だけが勉強するようにはなりません。

 近頃、親子で漢字検定を受検する例をよく見かけるようになりました。私は、とてもいいことだと思います。「親の学ぶ姿勢を子供に見せる」。これも家庭でできる良い教育だと思います。

<2007年7月6日 産経新聞 夕刊>

 




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