大阪に本社を持たれている(株)イングの青木辰二代表が
平成19年4月〜平成20年9月の間に産経新聞夕刊に連載
されましたコラムを毎週水曜日に1本ずつご紹介します!
是非、子育ての参考にしてみてください!


2015.09.09 公平さ

 日ごろ、兄弟姉妹に分け隔てなく接しているつもりなのに、「お兄ちゃんだけ買ってあげて…」とか「私ばっかり叱られる」とか言われたことはありませんか。

 また、自分が忙しくてイライラしているとき、思わず「うるさい!」と叱りつけてしまったことはありませんか。

 子供は敏感です。「ほめる」「叱る」の基準が兄弟で異なったり、親の機嫌で変わったりするなら、しだいに子供は不信感を募らせていくことでしょう。

 ところで、イングでは生徒に、講師に関するアンケート調査をしています。その調査項目に『えこひいきをしないでほしい』があります。講師はもちろんどの生徒とも分け隔てなく接しているのですが、思いがけなくこの項目に印がつけられ、ショックを受けることがあります。

 これは、たいていほめ方、叱り方に原因があるようです。講師が明確な基準を持っていないと、えこひいきと受け取られるのです。

 たとえば「顔を上げて先生の話を聞く」というルールを決めたとします。すると講師は生徒にそれを明確に伝え、厳格に適用しなければなりません。いくら普段の態度が良くても、ルールが守れていなければきっちり注意をするのです。この基準があやふやになると、生徒は不信感を抱き、最後はヤル気を失います。

 家庭教育でも「公平さ=明確な基準」を一度考えてみてはいかがでしょうか。

<2007年6月8日 産経新聞 夕刊>

 

2015.09.16 ほめる!

 問題です。Aくんはテストで国語が90点、算数が60点でした。「国語、得意だね」と声をかけるのと「算数、苦手だね」と声をかけるのとでは、どちらが良い影響を与えるでしょうか。

 答えは前者です。

 では、次の問題です。お母さんが何種類かの料理を作りました。「この料理がおいしいね」と声をかけるのと、「この料理がおいしくないね」と声をかけるのと、次の日の料理がおいしくなるのはどちらでしょう。

 これも前者ですね。後者だと次の日からご飯を作ってくれないかもしれません。

 人は誰でもほめられるとヤル気を出し、さらに伸びていきます。テストでは、どの科目も同じ点数は珍しく、普通は点差がつきます。そのとき、良い方を取り上げて「がんばったね」とほめるのと、悪い方を取り上げて「ダメだね」とけなすのとでは、子供のヤル気に大きな違いが生まれます。

 イングが力を入れる小学生の作文指導でも、指導の鉄則は「まず、ほめる」です。欠点の指摘は簡単です。しかし、「作文嫌い」の子供をつくってしまうでしょう。

 作文が苦手という子供はたいてい、家で「あなたは作文が下手ね」などと言われています。親の何気ない言葉が、子供の可能性を摘んでしまっているのです。

 普段の言葉に気をつけ、具体的にほめる。子供の可能性のために、より多く、そんな機会を持ってみてください。

<2007年6月22日 産経新聞 夕刊>

 

2015.09.23 決めつけない!あきらめない!

 「あんたピーマン嫌いやもんね」。子供にこんな言葉をかけたことはありませんか?子供の好き嫌いは、親の言葉の「刷り込み」によることが多く、大人になってみて食べてみると意外においしかった、というのはよくあることです。

 これは学習にも言えることです。「あんた数学苦手やもんね」。この言葉で子供は何となく苦手意識を持ってしまいます。しかし、子供の好き嫌いは少しのきっかけで変わります。担当の先生が代わって、嫌いだった科目が突然大好きになり、得意になることもあります。

 親の「決めつけ」が子供の可能性を摘み取っている例です。

 また、「あきらめない」というのも非常に大切な大人(親)の態度です。

 イングのある教室に通う、現在中学3年生のA君。中学1年生の学年末テストで数学の点数は48点でした。中学2年生の2学期中間テストは59点。やる気もあまり見られませんでした。

 しかし、あきらめずに指導を続けるうち、少しずつA君にやる気が戻ってきました。今では勉強量も増え、5月の1学期中間テストでは94点まで点数が伸びてきました。

 子供の可能性は無限です。「決めつけない・あきらめない」。この言葉の大切さを感じた出来事でした。

<2007年6月29日 産経新聞 夕刊>

 

2015.09.30 客観的に自己分析!

 「私は怒るばかりで、最近ほめることを忘れていたようです。青木先生のお話のあと、子供を少しだけですが客観的に見る余裕ができてきたように思います。結構いいところが見えました」

 イングでは子供のヤル気をはぐくむことをテーマとして、保護者参加で「教育セッション」を開催しています。これは、セッションに参加されたお母さんから後ほど寄せられた感想の一部です。

 このお母さんが子供を客観的に見ることができるようになったのは、「怒るばかりで最近ほめることを忘れていた」と、まず自分を客観的に見ることができるようになったおかげです。

 少し冷静に、違う視点から自分の言動をチェックすることにより、自分のことばが子供のヤル気を引き出しているかどうかが見えてくるのです。

 子供の言うことを遮って自分の意見を押し付けたり、「それをしてはダメよ」と頭ごなしに否定したり、「ぐずぐずしないで早くしなさい」と一方的に命令したりしていませんか。子育てに一生懸命になるあまり、自分も子供も見えなくなっている場合があります。

 親の投げかけることばは、子供の成長にとってたいへん大きいものです。わが子を見直すとともに、親自身も自分を見つめ直してみてはいかがでしょうか。

 子供の未来のために。

<2007年7月20日 産経新聞 夕刊>

 




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